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2021年11月25日(木)19:15~WoWoWで放送開始
2021年9月6日(月)~ 各種配信プラットフォームで配信開始
BS12トゥエルビ 3月19日(金) 19:00~ 放送決定
【THE CROSSING~香港と大陸をまたぐ少女~】メイキング公開!
【THE CROSSING~香港と大陸をまたぐ少女~】本編映像3本公開!
本編映像1
本編映像2
本編映像3
随時更新してまいります
Media
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- 日本経済新聞「THE CROSSING~香港と大陸をまたぐ少女~ 密輸のスリル、少女の不安」
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PRODUCTION NOTE
2年間の入念な取材から生まれたストーリー
バイ・シュエ監督は90 年代初期に南に渡った北方人。
6歳の時、両親と深圳で暮らす。深圳で暮らしていく中で、隣接する香港の 文化も影響を受けて育った。
監督は深圳と香港を行き来する時に 、イミグレー ションを通過する児童たちをよく見かけていた。いわゆる越境通学児童たちだ。とても興味深い集団と思っていた。
当初、越境通学児童という特殊な集団 をテーマに物語が作れないかと考え、2015年から2年間もの歳月をかけ取材 を始めた。
深圳と香港を何度も往復し、3 万字の取材メモを書き、数百枚もの 写真と映像資料を撮り、ついに 2017 年に脚本が完成した。
同年、万達影業( Wanda Pictures )の出資を得て撮影開始。翌年2018年に完成させた。
「群衆にいても見つからない人物」を主役に
主演の配役について、バイ・シュエ監督は「群衆にいても見つからないような人物」という希望があった。
そこで選ばれたのが、中央戯劇学院を卒業したばかりの新人女優ホアン・ヤオだ。
彼女は一見、群衆にいても見つからないような普通の女の子の雰囲気を纏っているが、監督は彼女の目の奥にあるゆるぎないものに心を掴まれた。
彼女は広東省仏山市の出身で、広東語と北京語を自由に切り替えられ、ペイを演じるには最適な人物だった。
一方、ペイの親友ジョー役は、ペイと外見も性格も全く異なるキャラクターで、カルメン・タンが演じるのに最適な人物だった。2人は撮影前から一緒に住んでいて、撮影がない時は一緒に買い物したりと24時間ずっと共に行動していてとても仲がいいという。
若いクリエイターたちによる創作
舞台設定は2015年の香港と深圳となっている。
撮影チームのほとんどは80後(バーリンホウ))※1で構成されている。
撮影、録音、音楽、調色スタッフは、バイ・シュエ監督と同じ北京電影学院の卒業生であり、美術スタッフはウォン・カーワイ監督、ジョニー・トー監督の作品に携わってきたチャオ・ジャオカン(張兆康)氏。
編集スタッフはフランス出身のマシュー・ラクロワ氏。
いずれも若いクリエイターたちが集結し、常に新しいアイディアを出しながら本作を完成させたとも言える。
● 映像で2都市の違いを表現都市の違いを表現
香港と深圳、2つの場所の撮影には異なる映像表現が必要と語るバイ・シュエ監督。
深圳では、カメラを固定させて撮影し、比較的に落ち着いた雰囲気で表現。
一方、香港でのシーンはカメラを手持ちで撮影することで、香港の不安定さ込み合った騒々しい都会の森や「香港感」を感じさせるように撮影されている。
● キャラクターの違いを体現する衣裳キャラクターの違いを体現する衣裳
今回、美術・衣装を担当したのは、「擺渡人」という作品で金馬奨最優秀衣裳デザイン奨を受賞したチャオ・ジャオカン(張兆康)氏。
本作で、ペイとジョーの家庭環境には大きな差がある。家がお金持ちで性格も奔放なジョーの衣装に対して、制服は毎日しっかりアイロンがかけられ真っ白、スカートも短い。
それに対してペイは、スカートは膝の下まで長い。裕福の家庭ではないため、制服も若干薄汚れている。
これは制服をコーヒーで浸して「日々の使用感」を表現しているという。
● 斬新な編集も大胆に採用斬新な編集も大胆に採用
ペイが帰宅途中に密輸団の一員に税関でスマホを無理やり渡されたシーン。
当初、編集を担当していたマシュー·ラクロワ氏はスマホを渡されるのが早過ぎて見えないと考え、劇中のようなフリーズフレームを使用した。
監督は最初フリーズフレームについて違和感を感じていたが、この手法を使用した。そのことについて監督は次のように述べている。
「ビジュアルや音声表現において新しいものを使って、個人的な表現手法を使うのは若い創作者としてかっこいいと考え使用した。」
注釈:中国では、1980年代に生まれた人たちのことを80後(バーリンホウ)という。
「熱」を表現した官能シーン
映画の中で最も印象的な、赤い照明に照らされた小さい部屋の中で、ペイとハオがお互いの体にスマホを巻き付けるシーン。
ただ、スマホを体に巻き付けるだけなのに、不思議と2人のフェロモンがスクリーンから溢れ出るくらい「性」と「欲」を感じさせられる。
赤信号で照らされる室内、汗をかく男女、扇風機、水滴がついた瓶コーラ、テープを剥がす音、2人の呼吸音。監督曰く、これらすべては「熱」を表現しているという。
撮影時間が限られている中、リハーサルを通して動きの1つ1つまで計算して撮影を進めていく。
録音する時も気を配った。2人をクローズアップするシーン、カメラが非常に近くなるため、それに合わせて呼吸音も強調して録音するなど、録音スタッフと話し合いながら撮影を進めた。
このシーンについて二人に聞いたところ、スン・ヤンは「ただ、スマホを巻き付ける事に専念していました。」と、ホアン・ヤオは「私もスマホを巻き付けられることに専念していました。」と笑いながら答えた。
ティエン・チュアンチュアン氏は、本作について「非常に完成されている」と好評している。
女性新人監督のデビュー作として、バイ・シュエ監督は「プロとしての心構えで臨んでいた。
制作過程はとても楽しかった」と語る。
Staff&Cast
監督バイ·シュエ(白雪)
2007年 北京電影学院監督科卒
2017年 同大学院芸術修士卒
2年かけて『THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~』(原題:過春天)の脚本を完成。中国監督協会の第2回 CFDG 中国青年監督援助計画(青葱計画)に参加、5強に選ばれる。
同年、『THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~』(原題:過春天)が万達影業(Wanda Pictures)の出資を得て撮影開始、2018年に製作完成する。
MESSAGE
「THE CROSSING~香港と大陸をまたぐ少女~」は私が初監督の長編映画作品です。
今回、私の監督作品が日本で上映できることをとても嬉しく思います。
この作品は非常にリアルな作品で、香港と深センの2つの都市の迷い、衝動、偽ブランドの密輸などを描いています。
ペイは毎日深センと香港を通学で往復し、彼女の視点から物語が語られます。
もう1つは、特殊な青春物語だということです。
2015年、深センと香港を毎日通学で往復する学生に関する脚本を書きたいと決意しました。
彼らの日常生活を知るために、2年間で何度も香港と深センに行き、綿密な取材をしました。
各年齢層の越境児童たち、時にはその保護者を取材しました。
税関の役人にも取材し、ノートに2万字以上のメモを取りました。
こういう人達は深センに住んでいるものの深センには友達がいない、香港の学校で勉強しているものの香港には家がない。
正直に言うと、このようなジレンマはある意味で普遍性があります。
世界中の移民たちもこのようなジレンマに直面しているのではないでしょうか。
本作は青春映画ですが、単純に青春と成長を描いた作品ではありません。
私は若い映画監督としての視点で、今を生きる現実に意識を向けたいと思います。
これが映画人としての使命だと思っています。同時に、映画を使って私の眼に映る世界を今後も描いていきたいと考えています。
2020年という大事な時期に日本で上映することはとても大変なことだと思います。
日本の方々に本作を気に入っていただければ幸いです。
エクゼクティブプロデューサーティエン·チュアンチュアン(田壮壮)
1978年に北京電影学院(監督科)に入学。
1980年に短編映画を制作。
1986年の『盗馬賊』などで世界的にも高い評価を得ている。
2005年に、監督作品「古代茶馬ロードドラム」が第5回中国映画メディア賞で最優秀監督賞を受賞。2007年には「呉清遠」で第10回上海国際映画祭最優秀監督賞を受賞。
その数々の映画作品に関わり活躍の幅を広げている。
監督作に、『狩場の掟』『盗馬賊』『青い凧』『小城の春』など
COMMENT
「本作は2年間の膨大な取材を通して描きました。
映画監督にとって、人生、経験に対する独特な感受性は良い作品を作るカギとなります。
白雪の本作は主人公の経験を膨大な取材を通して描き出しました。
彼女には、映画に対する鋭い直感があり、内外の環境に鍛えられたことと相俟って、撮影期間中はクルーと一体となり、感謝と責任を忘れず、そうしたものが合わさりこの映画を誠意ある作品としています。」
Cast
ホアン・ヤオ(黄堯)ペイ役
16歳高校生。香港で生まれ、母親と深センで2人暮らし。
ペイは自分のアイデンティティに悩みながらも愛を強く求めており、愛される機会をつかもうとしていた。同級生の親友ジョーとはよく学校をサボって遊んでいて二人は北海道旅行を約束し、ペイは旅費を稼ぎ始める。
家に帰る途中、香港と深センの間でスマートフォンの密輸グループに巻き込まれ、すぐにお金が稼げるとわかりペイは密輸団の仲間になる。
ハオと時間を共にする事が増え、ペイの世界は変わり始めていた。
ハオに好意を持つ一方、ジョーとの友情が試される。
青春時代にある残酷な事実であることに気づく。
スン・ヤン(孫陽)ハオ役
同級生の親友ジョーの彼氏。
20歳のハオは学校を中退し、普段は家族が経営する小さな屋台を手伝いながらも裏ではスマートフォンの密輸の仕事もしている。
お金がすべてと考えているが、
ペイが彼の生活に入ってきてハオの真実の一面に触れる。
ハオもペイをソウルメイトと思うが、
臆病な彼はもう一歩踏み出すことはできなかった。
カルメル・タン(湯加文)ジョー役
ペイと親友の同級生。
香港生まれの香港育ちで、可愛くて陽気で、わがまま、うぬぼれと優越感が強く、ヤンキーと少女の両方の雰囲気を持つ。
経済的に恵まれたジョーだが、ペイが原因で、自分には何もないことに気づく。
ニー・ホンジエ(倪虹潔)ラン役
ペイの母親。
美人で率直な性格。深センに出稼ぎに出ている中時にペイの父親ヨンに出会う。
香港で家庭を持つヨンだったが、ランと愛人関係となりペイを授かる。
不景気になりヨンの稼ぎが下がると、ヨンを香港に残しペイと深センで2人で暮らす。
普段は友人との麻雀の勝負で生計を立てている。
リウ・カイチー(廖啓智)ヨン役
香港と深センを渡るトラック運転手として稼いでいる。香港に家庭がありながらも出稼ぎに来ていたランと出会いペイを授かる。時代と共に商売が不景気になり、ランとの仲も上手くいかなくなり、香港で静かに暮らしている。
エレン・コン(江美儀)ホア役
密輸グループの女リーダー。
若い男たちを手下に従えている。ペイに自分の若い時の面影を見て気に入り、利発さと気の強さを見込んで、すぐに責任ある仕事を任せる。しかし、彼女にとってペイは一つの駒に過ぎず、ペイがハオと自分の商売を盗ったと知ると痛い目に遭わせようとする。
チアオ・ガン(焦剛)シュエイ役
45歳の中年男。
密輸団女リーダーホアと組み、深セン側の荷の受け手をしている。妻子を故郷に残していて、自分の娘と同じ年頃のペイに関心を寄せる。
Staff
ゼネラル·プロデューサーチェン·ジエンフォン(鄭剣峰)
製作スン·タオ(孫陶)
ハー·ビン(賀斌)
脚本バイ·シュエ(白雪)
リン·メイルー(林美如)
撮影プー·ソンリー(朴松日)
主な撮影担当作品に、『発条城市』
『宅女偵探桂香』『早安公主』『無名狂』など
美術チャン·ジャオカン(張兆康)
香港の優秀な青年美術指導者。
ウォン・カーワイ、ジョニー・トゥ監督の
作品の美術と服装デザインを担当。
代表作に、『激戦』『三国』『一念無明』など
『擺渡人』で金馬奨最優秀衣裳デザイン奨受賞
編集マシュー·ラクロワ(Matthieu Laclau)
パリ第三大学修士
2013年 ジャ・ジャンクー監督『天注定』で金馬奨編集賞。
2017年 同監督『山河故人』でアメリカChlotrudis Awards
最優秀編集賞
主な作品に、『再見瓦城』『相愛相親』『蜻蜒之眼』
『江湖児女』など
●リン·シンミン(林欣民)
●ツァイ·イエンシャン(蔡晏珊)
録音フォン·イエンミン(馮彦銘)
中国電影電視技術学会電影類優秀声音奨を多数受賞
近年の作品に、『京城81号2』『情聖』
『ぼくはチャイナタウンの名探偵』『悪棍天使』
『煎餅侠』『全城通緝』『分手大師』など
●リン·シエリン(林雪麟)
音楽カオ·シャオヤン(高小陽)
北京電影学院卒。
2005年より50本以上の映画、テレビドラマの音楽を担当
主な作品に、『悪棍天使』『情聖』『龍之戦』
『無証之罪』『一出好戯』など
●リー·ビン(李繽)
調色チャン·ハン(張亘)
北京電影学院デジタル電影専業修士卒
代表作に、『邪不圧正』『西虹市首富』『空海』
『ウルフ・オブ・ウォー2』『捉妖記』『西遊伏妖篇』『九層妖塔』など
TRAILER
メイキング
本編映像①
本編映像②
本編映像③
予告篇90秒
解禁予告
友情編
恋愛篇
密輸篇
Theater
上映は終了しました。
北海道地区
北海道
- サツゲキ(上映終了)
東北地区
宮城県
- フォーラム仙台(上映終了)
関東地区
東京都
- UPLINK 渋谷(上映終了)
- TOHOシネマズシャンテ(上映終了)
- 池袋HUMAXシネマズ(上映終了)
- kino cinema立川(上映終了)
千葉県
- TOHOシネマズ流山おおたかの森(上映終了)
中部地区
静岡県
- TOHOシネマズ ららぽーと磐田(上映終了)
- 静岡東宝会館(上映終了)
- シネプラザサントムーン(上映終了)
岐阜県
- TOHOシネマズ モレラ岐阜(上映終了)
山梨県
- TOHOシネマズ甲府(上映終了)
近畿地区
中国・四国地区
九州地区
上映スケジュールは各劇場サイトよりご確認ください。
劇場情報は順次更新致します。
COMMENT
スリルとサスペンスは鋭く、新鮮な感興とともに見る者に刺さってくる。
★★★★ 映画評論家 宇田川 幸洋
日本経済新聞 シネマ万華鏡
中国映画の既成のイメージにはまったく収まらないその肌合いに、誰もが驚かされることだろう。
暉峻創三(朝日新聞 プレミアシート)
深圳と香港を行き交う浮き草のような女子高生に終始向けられたカメラ。映画として物語が誕生する美しい瞬間を目撃。
★★★★★ 洞口依子(週刊文春 シネマチャート)
中国映画のニューウェイブか。iPhoneの密輸という裏稼業が孕む特異なリアル。地政学と青春の葛藤が鮮烈に交差する。
★★★★ 森 直人(週刊文春 シネマチャート)
さまざまなアングルをもつ今作は、観る人それぞれで印象も変わるだろう。いずれにしても心に強く引っかかる作品なのは間違い無い。
斉藤博昭(映画評論家)
2020年No.1候補筆頭映画!
映画評論・情報サイトBANGER!!!
「中国映画の涼風。珠玉の青春映画!」
久保田 明(月刊『HiVi』12月号)
新人監督とはとても思えないで出来に唸る。『不思議の国のアリス』のように主人公の少女のペイは知らない世界を探検することになり困難を乗り越える度にアリスのように成長する。新たな才能の誕生をスクリーンで是非目撃してほしい!
わたなべりんたろう(監督/ライター『週刊朝日』映画欄星取評)
映像から伝わる少女のこころ。映画でしか表現できない魅力が最大限に詰まった作品。
守鍬刈雄(すぐわかるお)(映画独自解説系 YouTuber
地理的、政治的な境界、人と人との境界、私たちの内や外にある様々な境界。 多文化社会の中で、子どもから大人へと未知の領域に踏み込んでしまう少女の姿を、伝統的な構成と語り口を用いながらも、監督の新鮮な目線で観客の目を釘付けにしました。
第14回大阪アジアン映画祭 来るべき才能賞 受賞理由
本作は、映画の場面、一つ一つを記述し続けたくなるほど、魅力ある映像で溢れ、最後までヒリヒリと観るものの心を引きつけるのです。
映画レビューサイト Cinemarche
活気に満ちた作品であり、主人公のペイペイの成長とともに、犯罪の部分とのバランスも良かった。TheCrossing はデビュー作として非常に大胆であり、映画としてストーリーを語るのに何ができるのかの試みだった。
Stephanie Watts, One Room with A View
これが長編デビュー作で、共同で脚本も書いたバイ・シュエ(白雪)監督の、時代を切り取ろうという野心が伝わる。
田中誠(読売新聞 All That Cinema)
現代的小道具の使い方や、時折挿入される音楽のフレーズも効果的で、これが長編初監督だとは思えないバイ・シュエの手腕は、今後重宝されるだろう。
★★★ 小野寺系(『キネマ旬報』12月上旬号 星取評)
中国政府の厳しい映画検閲制度で、中国映画は真正面に香港について描くことができない。しかし、バイ・シュエ監督は非常に鋭い切り口で、ある少女の小さな青春物語を通し、“今の社会”が見えるような作品を撮った。
徐昊辰(『キネマ旬報』11月下旬号)
地理的、政治的な境界、人と人との境界、私たちの内や外にある様々な境界。多文化社会の中で、子どもから大人へと未知の領域に踏み込んでしまう少女の姿を、伝統的な構成と語り口を用いながらも、監督の新鮮な目線で観客の目を釘付けにしました。
第14回大阪アジアン映画祭 来るべき才能賞 受賞理由
複雑な社会状況を背景とする物語を語りながらも、瑞々しい感性が全篇に溢れる必見の映画だ。
伊藤 洋司(週刊読書人 映画時評11月)
描写力の高い端正な演出に唐突に挿し込まれるアヴァンギャルドなカットやサウンドデザインにも新人監督離れした才を窺わせる。
★★★ 城定秀夫(『キネマ旬報』12月上旬号 星取評)
本作終盤で起こる象徴的なその現象は、たとえ瞬間的なもので儚く消えゆくとしても確かに希望はあるのだと、ペイのみならず、それを見つめる観客を癒すように、優しく包むだろう。
中井圭(映画解説者)
瞬間的なもので儚く消えゆくとしても確かに希望はあるのだ。
中井圭(映画解説者)
深圳と香港を越境通学する女子高生の姿を通して、引き裂かれた二つの文化に生きる人々のリアルを描き、“今見るべき作品”に仕上がっています。
斉藤博昭(デジタル編集・スクリーン編集部)
作品の強さと新鮮さ、青春をテーマにしながら中国の今日と未来を語っていることに強く惹かれました。
平遥国際映画祭 審査官
新人監督と新人俳優による鮮烈なデビュー作。
Clarence Tsui, Hollywood Reporter
“白雪監督の作品は満ち溢れてひらめき、今の時代において、商品、欲望、人間性の悪循環がボーダーを超えた繰り返されることを、彼女の知性と早熟の感覚で表現できた”
Shelly Kraicer, Cinema Scope
『The Crossing』は白雪監督のデビュー作でとても素晴らしい作品である。
地理的、政治的、言語的な境界により引き裂かれたアイデンティティを持ち、成年に達したばかりの少女の姿を支点として作品を完成させた
Aliza Ma, Film Comment